投稿者: ochibisann

  • 草木染めをするときの材料 花について季節ごとに徹底解説します。

    草木染めをするときの材料 花について季節ごとに徹底解説します。

    みなさん こんにちは! 稲村一子です。

    今回は草木染めをするときの材料 花について季節ごとに徹底解説しますというテーマでお送りしたいと思います。

    華やかな色合いを楽しむ:草木染めに最適な花の種類

    草木染めの基礎知識

    草木染めとは 植物の素材を用いて布や糸に色を付ける技法です。

    その中でも 特に華やかな色を出すためにおすすめの花々を紹介します。

    例えば マリーゴールドやコスモス アスター等は明るい色合いを持ち 作品に鮮やかさを加えてくれます。

    カラーシミュレーション

    草木染めは その時期や地域によって色の出方が異なるため 染色結果に驚きと楽しさがあります。

    花の種類や染め方によって どのように色が変わるか 自分だけのオリジナルカラーを作り出して

    楽しみましょう。

    季節の彩りを映す 草木染めで魅せる花々の魅力

    春の花々で彩る

    春の訪れを感じさせる桜の花を 華やかな薔薇の色合いで染めてみましょう。

    この染色プロセスを通じて 季節の美しさを布や糸に移すことが出来ます。

    以下に 染め方や手順を詳細に解説します。

    準備する材料:植物染材料

    ・薔薇の花びら(特に香りが良い品種がおすすめ)

    ・桜の花(開花したもの)

    その他の道具

    ・白いコットン 麻 絹 の布や糸(布や糸のの量は染める量により調整)

    ・鍋(ステンレス製やエナメル製)

    ・水(染料作り用)

    ・浸けるための容器

    ・布用洗剤(前処理用)

    ・媒染剤(ミョウバン等)

    手順:布等の準備

    ・使用する布や糸を洗って 汚れや予備の染料を取り除きます。

    洗剤を使った後は よくすすぎ 自然乾燥またはタオルで水分を取っておきます。

    染料の作成(煮出し)

    ・薔薇の染料

    薔薇の花びらを十分な量(50~100g以上)集めます。

    色が濃い品種が良いです。

    鍋に水を入れ 花びらを加えて 火にかけます。

    沸騰したら弱火にし 30~60分じっくり煮出します。

    濾し器で花びらを取り除き 染料を容器に移します。

    ・桜の染料

    同様に 桜の花も 適量を鍋に入れ 同じ方法で染料を作ります。

    染料を濾し 使用する容器に移します。

    布や糸を染める

    ・繊維を染料の液に入れます。

    染める時間は使用する花の種類や 意図する色合いによって異なりますが 30分~数時間

    時折混ぜながら様子を見ます。

    より濃い色合いが欲しい場合は 長めに浸してください。

    ・計画した色が出たら 布や糸を取り出します。

    布や糸のすすぎ

    ・染め終わったら 布や糸を洗い流します。

    冷水で優しくすすぎ 余分な染料を取り除きます。

    留意点として 強くこすらないようにし 色の流出を防ぎます。

    定着処理

    ・必要に応じて 媒染剤(ミョウバン等)を使い 色の定着を助けます。

    布や糸を必要な時間媒染剤に浸します。

    乾燥

    ・布や糸をタオルで拭き取り 陰干しで自然に乾燥させます。

    直射日光は避け 色あせを防ぎましょう。

    この手法を使って 春の花々の持つ美しい色合いを布や糸に映し出すことが出来ます。

    春の訪れを感じさせる素敵な作品になるでしょう。

    是非 体験しながら楽しんでみてください。

    夏の花々を楽しむ ハイビスカスとコスモスの染め

    夏は色とりどりの花が 咲き誇る季節です。

    特に 鮮やかなハイビスカスや 可憐なコスモスの花を使った草木染めは

    夏の情景を布や糸に映し出す 素晴らしい方法です

    準備する材料:植物染料材料

    ・ハイビスカスの花びら(新鮮なもの またはドライフラワー)

    ・コスモスの花びら(新鮮なもの またはドライフラワー)

    以下のステップは 春と同様にします。

    作品の楽しみ方

    ハイビスカスとコスモスの鮮やかな色合いを持つ布や糸は 夏のイベントや日常使いにぴったりです。

    Tシャツやスカーフ ストール エコバッグ等 さまざまなアイテムに仕上げることが出来ます。

    染まった布や糸を使い オリジナルの作品を楽しんでみてください。

    素敵な夏の思い出となることでしょう。

    秋のぬくもりを織り込む 菊と南天の風景の染め

    秋は色づく季節であり 菊や南天の彩りを使った草木染めで温かみのある色合いを

    布や糸に映すことが出来ます。

    準備する材料:植物染料材料

    ・菊の花〈種類に応じて色合いが異なりますが 黄色や紫等)

    ・南天の実または葉(秋の色味は赤やオレンジ)

    以下のステップは 春 夏と同様です。

    この染色プロセスを経ることで 秋の菊や南天の持つ美しい色合いが 布や糸に移り

    温かみのある作品が生まれます。

    菊の豊かな色彩と南天の華やかさが 織り成す風景は 秋の深まりを感じさせる贈り物となるでしょう。

    是非 この染色技法を試し 秋のぬくもりを感じる素敵な作品をお楽しみください。

    冬の静けさを表現する梅と椿の染め

    冬になると 静かな美しさが感じられる梅や椿の花。

    しかし これらの花々も色とりどりの美しい色を持っており 草木染めを通じて冬の風情を表現出来ます。

    準備する材料:植物染料材料

    ・梅の花びら(開花したもの 20~50g)

    ・椿の花びら(開花したもの 20~50g)

    以下のステップは 春 夏 秋と同様です。

    まとめ

    春 夏 秋ともに その末尾に記しています。

    梅と椿を使った草木染めは 冬の静けさを見事に表現します。

    その柔らかい色合いは 穏やかな冬の景色を思い起こさせます。

    出来上がったアイテムは 冬の風情を感じさせる素敵な作品となるでしょう。

    是非 実践し 冬の美しさを手元に感じてみてください。

    今回はここまで。

    またお会い出来ると嬉しいです。

     

  • 草木染め材料を初心者にもわかる簡単な方法徹底解説します。

    みなさんこんにちは! 稲村一子です。

    今回は 草木染め材料を初心者にもわかる簡単な方法徹底解説しますというテーマでお送りしたいと思います。

    1.身近にある草木で染める:自然の恵みを活用しよう

    身の周りには 草木染めに適した材料がたくさんあります。

    例えば 庭や公園 道端などで見つかる植物を活用することが出来ます。

    身近な草木を探してみよう

    以下は一般的に利用される植物です。

    ・タヌキマメ(黄染め):鮮やかな黄色が特徴の染め材。

    ・ウコン(オレンジ染め):ウコンの根を使ってオレンジ色に染めることが出来ます。

    ・紫キャベツ(紫染め):紫キャベツを使うと 青や紫に染まります。

    ・クルミの殻(茶いろ)

    ・他に柏餅の皮 ピオーネ等ブドウの皮でも染まります。

    草木染めの手順

    木染めは初心者でも 簡単に楽しむこと草が出来ます。

    基本的な手順は以下の通りです。

    素材を選ぶ

    用途に応じた草木を選びます。

    染料の抽出

    選んだ植物を水で煮出し 染料を抽出します。

    この時 植物を細かくすると早く色素が溶け出します。

    布等を準備する

    染めたい布や糸をあらかじめ洗い 下処理をしておきます。(ミョウバン等)

    染色

    布や糸を染料に浸し 好みの色合いになるまで染めます。

    すすぎと乾燥

    染めた後はしっかりとすすぎ 直射日光を避けて乾燥させます。

    注意点とコツ

    植物の種類

    同じ植物でも時期や地域により色味が異なることがあるため いくつかのテストを行うといいでしょう。

    事前準備

    布や糸は植物染料に反応しやすい シルクを選ぶといいでしょう。

    保存とケア

    草木染めは 色落ちがしやすいため 洗濯の際は優しく手洗いし 直射日光を避けるよう

    心掛けましょう。

    身近にある草木を活用することで 自然を感じながら手軽に草木染めを楽しむことが出来ます。

    2.初心者向け材料リスト:必要なものを揃えよう。

    基本の道具

    鍋:染料を煮出すために使用。ステンレスや琺瑯製の鍋が適しています。

    バケツまたは大きな容器:染めた布や糸を浸すための容器。プラスチック製のものが良いです。

    スプーンまたは菜箸:木製やプラスチック製のもので 染料を混ぜたり布を扱ったりする際に使います。

    手袋:手を染めないように使い捨ての手袋を用意します。

    3.媒染剤

    草木染めを行う際には いろを定着させるための媒染剤が必要です。

    ミョウバン:一般的な媒染剤。色持ちを良くします。

    塩:染めた後の色を定着させるのに使います。

    前処理用品

    洗剤:布等を事前に洗浄するための中性洗剤。

    酢:布等の媒染や色の定着をよくするために使用します。

    その他のアイテム

    新聞紙やビニールシート:作業スペースを保護するために必要です。

    タイマー:染色時間を測るのに役立ちます。

    メモ帳またはノート:染めた色や使用した植物の記録を残すために使用します。染色物と同じ切れ端を

    一緒に入れて貼っておくといいでしょう。

    このリストを参考にして草木染めを楽しんでください。

    色とりどりの作品ができることでしょう。

    今回はここまで。またお会い出来ると嬉しいです。

     

     

  • 草木染めをするときの材料一覧

    こんにちは! 稲村一子です。今回は 草木染めをするときの材料一覧というテーマでお送りしたいと思います。

    草木染めは 植物の葉や花 根 樹皮などを利用して布や糸を染める伝統的な技法です。

    この染色方法は 天然素材を使用するため環境に優しく 色合いも柔らかいのが特徴です。

    草木染めの材料一覧

    草木染めに使用される材料は多岐にわたります。以下は草木染めの素材の一覧です。

    市販植物染料の種類

    1,ログウッド 紫~紺~黒 三度黒の黒染に多く使われています。

    2,蘇芳 赤~赤紫 日光には強くありません。

    3,コチニール 赤~赤紫 サボテン科の植物に寄生する虫です。

    4,紅花 赤・黄 媒染なしで鮮明な赤色が染まります。酢酸が必要です。

    5,西洋茜・インド茜 赤 堅牢な赤が染まります。

    6,紫根 赤紫~青紫 アルミ先媒染で染めます。

    7,インド藍 青 インド藍液は助剤を加えた水で薄めるだけで染められます。

    8,紫檀 橙~赤~紫 落ちついた使いやすい色が染められます。

    9,えんじゅ レモン黄~黄茶 花蕾から鮮明な黄がアルミ媒染で染まります。

    10,うこん 黄系 蛍光のある鮮明な黄が染まります。

    11,きはだ 黄系 日光により茶味で濃い色に変色します。

    12,くちなし 黄系 実で少し赤味の黄色が染まります。

    13,かりやす 黄~黄茶 葉のかさが大きく濃い液は作れません。

    14,こがねばな 黄~黄茶 根で日光に堅牢な少し渋味の黄色が染まります。

    15,ざくろ 黄茶~茶・黒 実の皮で黄味のベージュ系。

    16,マリーゴールド 黄~オレンジ。

    17,クルミの殻 ダークブラウン。

    18,柿渋 茶 渋柿の絞り汁を熟成させて作ります。

    19,カシスの葉 緑から黒に近い色。

    20,カモミール 黄色。

    繊維素材

    1,コットン 綿 代表的な植物繊維。特別な前処理で染まるようになります。

    2,リネン 麻素材。

    3,ウール 羊毛

    4,シルク 絹 よく染まります。

    5,合成繊維 レーヨンなどは染まるが その他は染まりにくい。

    媒染剤の種類

    1,アルミ・ミョウバン 良く用いられる媒染剤。

    2,銅 青みがかった色を出す。

    3,鉄 ダークトーンの色出しに利用。

    4,錫 きれいな色が染められます。

    5,チタン 茶系の色が出ます。

    草木染めの過程

    一般的に以下のステップで行われます。

    1,植物の選定

    今まで述べてきた草木染め材料の身近なものを選びましょう。

    2,植物の採取と処理

    身近にある選んだ植物を収穫し 必要に応じて乾燥させたり 粉砕したりします。

    細かく砕けば砕くほど 色素が早く溶け出します。

    染色プロセス

    羊毛の場合は 先に媒染してから染色します。

    木綿や麻は 豆汁につけたりたんぱく質を含ませ前処理をします。

    草木から抽出した染液を使い 素材を染めます。

    この過程では 染める時間や温度 染料の濃度が色合いに影響を与えます。

    媒染剤によっても違いますが 羊毛以外は 後媒染します。

    媒染液 錫やチタンは染料に混ぜてそめる 同浴法が適しています。アニノールWを入れるといいでしょう。

    染色後は 染料が定着したら洗浄し 自然乾燥させます。

    最後に アイロンがけなどで仕上げます。

    まとめ

    草木染めを行う際には 使用する素材によって染色結果が大きく変わるため いろいろな素材を試してみることが

    楽しみの一つでもあります。

    それぞれの素材が持つ特性を理解することで より魅力的な作品を作ることが出来ます。

    また近年 エコな人々にも重要が高まりをみせています。

    楽しんで素敵な作品を 作りましょう。

    今回はここまで。またお会い出来ると嬉しいです。

  • 草木染め 植物染料 染色前の注意について

    こんにちは!稲村一子です。今回は草木染め 植物染料 染色前の注意についてというテーマでお送りしたいと思います。

    植物染料は 地下水中の硬度成分 鉄サビ 布に残っている糊 石鹸カス アルカリ その他の汚れ等で 変色や染めムラが起こります。使用する水 道具 材料 布等に注意しなければなりません。

    ・鉄サビの多い水は適しません。

    素材の選定

    草木染めには 染料と相性の良い素材を選ぶことが重要です。

    一般的には 綿 麻 ウール 絹等の天然素材が適しています。

    合成繊維は染まりにくいため 避けることが推奨されます。

    前処理

    ・洗浄:生地についている汚れや油分を取り除くために 洗剤で洗っておきます。

    ・媒染:染料が定着しやすくするために 媒染剤(主にミョウバンや硫酸銅等)を使用し 布や糸を染色します。

    染料の確認

    使用する草木染めの材料(植物や鉱物等)が 染色する素材に適しているか確認してください。

    また 自然の材料を使うため 色合いや染まり具合が異なる場合があります。

    量の調整

    大量に染めたい場合は 染料の量や染色時間を調整する必要があります。

    特に 薄い色合いから濃い色合いまで段階的に染める場合は 少量ずつ試しながら色を決めることが重要です。

    染色の環境

    外で作業する場合は 風や温度 湿度に気を付けることが大切です。

    また 染料や媒染剤が周囲に影響を与えないよう 適切な場所で行いましょう。

    ・染色容器は ステンレス製またはホーロー製が適しています。加熱しない場合ポリ容器が使えます。傷ついて地金の鉄が出ているホーロー容器は使えません。ステンレス製は使用後 表面に付着した汚れをきれいに落として乾燥させれば問題はありませんが 水を入れたまま長期放置するとか 植物染料液(酸性)や媒染液など酸性の液を入れて放置しておくとサビが生じます。またピンホールと呼ばれる腐食が進行します。

    ・染色工程中の水洗に地下水や川の水または硬度の高い水道水を使用しますと 水に含まれている金属成分が吸収され 発色が少し異なる場合があります。流水での水洗時間が長い程 金属が多く吸収されます。

    ・糊抜・精錬済の木綿や麻を使います。シルケット加工したものは染料の吸収と発色が良く 未処理に比べはるかに濃く染まります。KLCー1による濃染処理も シルケット加工綿の方が効果が大です。

    ・絹はそのまま染めるとムラになる場合があります。精錬ムラや精錬後の洗浄不十分が原因です。プローゼKで洗浄後 湯洗い 酸通ししてから染めれば 布が原因による染めムラは防止出来ます。

    ・羊毛は 塩素処理や防縮処理の有無や原毛の品質等により 染まりつきにかなり差があります。羊毛の性質上 染色中に動かす(もむ)ことにより 毛がからんでフェルト化します。原毛や防縮処理していない羊毛糸を染める場合はできるだけ動かさないよう注意します。防縮処理した羊毛糸は染まりつきも良く 取り扱いが楽です。

    ・木綿・麻の場合はKLCー1による濃染処理を省くと 黄~茶系の染料が淡く染まるだけで 濃色や スオウ ログウッド コチニール等の染料は染まりません。濃染処理後すぐ染めない場合は乾燥して保存します。

    ・染色後 布を引き上げず 冷えるまで浸けておく方法は 染めムラの原因となりますので よく動かしながら30~40℃まで染色を続けます。ー夜間浸けっぱなしにするのはよくありません。染めムラができるだけでなく ステンレスから溶け出した鉄による汚染の危険性があります。

    ・媒染剤は 染料濃度に関係なく 多めに使った方が染料の吸収が良くなり 発色も完全になります。

    ・媒染~水洗の後 媒染用ソーピング剤を10cc/リットル加えた液でソーピングすることにより 媒染剤がしっかりと固着し 発色します。2回目の染色時に染液中に媒染剤が流れ出さず 染料液がムダなく吸収でき ムラも防止出来ます。

    ・媒染剤は多めに使った方が 染料の吸収が良く発色も完全になりますが 淡色染めの場合 鉄 銅 クロム等媒染剤が着色しているものでは 媒染剤過剰により 本来の発色に 媒染剤自体の色が加味された発色になってしまいます。

    ・錫原液「浸染用」 チタン原液「浸染用」は 染料と媒染剤を混ぜて染める同浴染の方が適しています。染料液で染色後 染料液に必要量の錫原液「浸染用」 チタン原液「浸染用」を加え 更に30分染色し 水洗い~ソーピング~水洗いして仕上げます。

    ・西洋茜 インド茜 インド茜液 日本茜 硬紫根液 紫根等の植物染料は 濃染処理せず 木綿用アルミ液でアルミ先に媒染してから染色します。

    安全対策

    染料や媒染剤には 有害なものもあるため 手袋やマスクを着用して安全に作業を行い 作業後は必ず手や道具を

    洗浄することが重要です。

    まとめ

    これらの注意点を守ることで より良い結果を得ることが出来るでしょう。

    草木染めは自然な素材の美しさを引き出す魅力的な手法ですが 事前準備がとても重要です。

    今回はここまで。またお会い出来ると嬉しいです。

     

     

  • 草木染め 植物染料 浸染の基本工程 浸染用媒染液の作り方(羊毛用)

    みなさんこんにちは!稲村一子です。今回は 草木染め 植物染料 浸染の基本工程 浸染用媒染液の作り方(羊毛用)というテーマでお送りしたいと思います。

    ・羊毛の場合 室温(水)では媒染剤が吸収されません。90~100℃の高温で媒染しなければなりません。高温での媒染剤の分解を防ぎ 羊毛への吸収を良くするため 助剤を必ず併用します。従来の酸のかわりに アニノールWを使うと 媒染剤の種類や濃度に関係なく 一定の使用量でよく 媒染剤の吸収も良くなります。アニノールWは有機酸を主成分とした助剤です。通常先に媒染してから染色します。

    <アルミ媒染>

    ・羊毛の重さの40倍の湯に 羊毛の重さの8%のアニノールWと2~10%の酢酸アルミを加え 90~100℃で30~60分媒染します。

    ・アルミ原液「刷毛染・浸染用」を使う場合は10~50%使う以外は 上記と同様にして媒染します。

    <銅媒染>

    ・羊毛の重さの40倍の湯に 羊毛の重さの8%のアニノールWと2~10%の酢酸銅を加え 90~100℃で30~60分媒染します。

    ・銅原液「刷毛染・浸染用」を使う場合は10~15%使う以外は 上記と同様にして媒染します。

    <クロム媒染>

    ・羊毛の重さの40倍の湯に 羊毛重さの8%のアニノールWと4~20%の酢酸クロム液を加え 90~100℃で30~60分媒染します。

    ・クロム原液「刷毛染・浸染用」を使う場合は5~10%使う以外は 上記と同様にして媒染します。

    <鉄媒染>

    従来の紹介されてる処方では しっかりと鉄媒染できません。酢酸第二鉄を主成分とした鉄原液「浸染用」と

    アニノールWを使うと鉄媒染され 淡色~極濃色までが簡単にムラなく染められます。

    ・羊毛のの重さの40倍の湯に 羊毛の重さの8%のアニノールWと5~40%の鉄原液「浸染専用」を加え 90~100℃で30~60分媒染します。

    <錫媒染>

    ・羊毛の重さの2~10%の錫酸ナトリウムと6~30%のクエン酸を それぞれ5倍の水で溶かします。溶けた液を混ぜ合わせると白濁しますので 加熱し しばらく煮沸すると透明に溶解します。溶けた液を 羊毛の重さの40倍の湯に加え 90~100℃で30~60分媒染します。溶かした媒染剤を染料液に加え 同浴で染めることもできます。

    ・錫原液「浸染専用」を使う場合 羊毛の重さの40倍の湯に 羊毛の重さの8%のアニノールWと10~50%の錫原液「浸染専用」を加え 90~100℃で30~60分媒染します。染料液に錫原液「浸染専用」を加え 同浴で染めることもできます。

    <チタン媒染>

    ・羊毛の重さの40倍の湯に 羊毛の重さの10~50%のチタン原液「浸染専用」を加え 90~100℃で30~60分媒染します。染料液にチタン原液「浸染専用」を加え 同浴で染めることもできます。

    「染色前の注意」

    植物染料は 地下水中の硬度成分 鉄サビ 布に残っている糊 石鹸カス アルカリ その他の汚れ等で 変色や染めムが起こります。使用する水 道具 材料 布等に注意しなければなりません。

    この次のブログで染色前の注意について 詳しく語って行きたいと思います。

    今回はここまで。またお会い出来ると嬉しいです。

  • 草木染め 植物染料 浸染の基本工程 浸染用媒染液の作り方 (木綿・麻・絹用)

    みなさんこんにちは!稲村一子です。今回は草木染め 植物染料 浸染の基本工程 浸染用媒染液の作り方〈木綿・麻・絹用媒染液)というテーマでお送りしたいと思います。

    木綿 麻 絹などは常温で媒染剤を吸収しますので 同じ媒染液を使用します。羊毛の場合は常温では吸収しないため 煮沸して媒染します。木綿や絹用の媒染液では 煮沸すると媒染剤が分解したり うまく吸収してくれません。羊毛用の媒染液は 安定剤 吸収促進剤としてアニノールWを加えます。

    *木綿・麻・絹用媒染液

    媒染剤は濃いめにした方がよく染まります。木綿 絹とも室温で媒染できますが クロム媒染の場合のみ加熱が必要です。絹は 絹自体が媒染剤を吸収する性質がありますが 木綿自体は媒染剤を吸収しません。なのでKLCー1による前処理をします。通常は後媒染〈染色~媒染)で染めますが 錫とチタンは同浴染の方が適しています。

    媒染液の作り方

    <アルミ媒染>

    ・木綿・絹の重さの20~40倍の水に 布の重さの2~10%の酢酸アルミを溶かします。室温で30分媒染します。

    ・アルミ原液を使う場合は 染色物の重さの10~15%使用します。

    <銅媒染>

    染色物の重さの20~40倍の水に 染色物の重さの2~10%の酢酸銅を溶かします。室温で30分媒染します。

    ・銅原液を使う場合は 染色物の重さの10~15%使用します。

    <クロム媒染(60~70℃)

    ・染色物の重さの20~40倍の湯

    に 染色物の重さの4~20%の酢酸クロム液を溶かします。60~70℃で30~60分媒染します。

    ・クロム原液を使う場合は 染色物のくさn重さの10~15%使用します。

    <鉄媒染>

    ・染色物の重さの20~40倍の水に 染色物の重さの10~50の木酢酸鉄を溶かします。室温で30分媒染します。

    ・酢酸第二鉄を主成分とする鉄原液「浸染専用」が鉄の吸収 発色が優れています。鉄原液「浸染専用」を染色物の重さの10~50%使用します。

    <錫媒染〈同浴が適す)>

    染色~媒染の繰り返しよりも 染料液に加え 同浴で染めた方が 発色が良く濃くなります。

    ・染色物の重さの2~10%の錫酸ナトリウムと6~30%のクエン酸を それぞれ5倍の水に溶かし 溶解後混ぜ合わせると白濁します。火にかけて煮沸し 透明に溶解させてから染料液に加えます。安定剤としてアニノールWを加えるといいでしょう。

    ・錫原液「浸染専用」を使う場合は 染色物の重さの10~50%を染料液に加えます。

    <チタン媒染(同浴が適す)>

    チタン媒染も 錫媒染」と同様に染料液と混ぜ合わせ 同浴で染められます。

    ・チタン原液「浸染専用」を 染色物の重さの10~15% 染料液に加えます。安定剤としてアニノールWを加えるといいでしょう。

    今回はここまで。またお会い出来ると嬉しいです。

     

  • 草木染め 植物染料 浸染の基本工程 浸染用染料液の作り方

    みなさんこんにちは! 稲村一子です。 草木染め 植物染料 浸染の基本工程 浸染用染料液の作り方というテーマでお送りしたいと思います。

    植物の煮出し方

    水の量・植物の量・植物の大きさ・煮出す時間・煮出す回数

    植物を煮出す場合 水の量 植物の量 植物の大きさ(キザミ方) 煮出す時間 煮出す回数等の条件が重要です。効率よく煮出すには 植物を細かくきざむことが一番重要です。大きなままの植物では 色素成分が溶け出しにくく 何回煮ても少しずつ色素が溶け出し 全ての色素を抽出するのに手間がかかるだけでなく 薄い染料液しか取れません。細かく砕いた植物であれば2回煮出するだけで殆ど抽出されてしまいます。

    染めるものの重さ

    染めるものの重さの半量~同量くらいの植物(乾燥品)を細かく砕きます。細かく砕いた植物を 染(糸)の重さの20~50倍量の湯に加え 30~60分弱く煮沸します。途中 蒸発した水を追加し 初めの水の量を保ちます。

    目の細かい布で濾します

    火を止め 目の細かい布で濾します。植物煮出しパックの場合はそれに湯を加え 同様にして2回目の液を取ります。1回目と2回目を混ぜ 染料液にします。

    まとめ

    植物を煮出す時一番重要なのが 細かくきざむということです。

    媒染液の作り方も私の他のブログで 解説しているのでそちらもご覧くださいね。

    今回はここまで。またお会い出来ると嬉しいです。

  • 草木染め 植物染料の煮出し方

    みなさん こんにちは! 稲村一子です。

    今回は 植物染料の煮出し方というテーマでお送りしたいと思います。

    ・生の植物と乾燥した植物

    植物が死んで乾燥すると 植物自身が持っている分解酵素のため 含有成分が変化します。含有成分中の染料として利用したい成分が変化していなければ問題ありませんが そうでない場合は 必ず生の植物から抽出しなければなりません。染料としては乾燥した植物の方がはるかに扱いやすいため 一般には乾燥したものを使用し 生でないと染料成分がダメになる場合のみ 生の植物を使用します。

    ・植物の大きさ(キザミ方)

    植物は小さくきざんだ方が色素の抽出が速く また完全です。 材 樹皮 根等は大きなままでは染料成分が溶け出しませんので できるだけ細かくします。細かくするほど染料成分はよく溶け出しますが 後で濾し分けるのが大変になりますので 木綿の袋や 植物煮出し液パック等を使うといいでしょう。

    *温度 時間 水の量 回数

    紅花のように熱で分解するものや 溶剤抽出の時以外は 煮沸して色素を抽出します。細かく砕いた植物では 30~60分の煮沸で十分で 長時間煮ているとタンニンや配糖体が不溶化してかえって良くありません。

    植物に含まれる色素の量や溶解性により 水の量や煮出す回数は変わってきます。浸染では 細かく砕いた植物の場合 2回の煮出しで十分です。

    次に草木染めのための植物染料の煮出し方は以下のステップで行うことが出来ます。

    必要な材料

    ・自然素材(草木 樹皮 根 果実等)

    ・水

    ・鍋(耐熱性のもの)

    ・布や糸(染めたいもの)

    ・フィルター(不織布や濾し器)

    ・対応する媒染剤(必要に応じて)

    手順

    植物の準備

    ・草木を採取し 必要に応じて細かく切ったり 砕いたりします。

    色を出しやすくするために 葉や 根 樹皮等の素材を事前に 処理しておくことが重要です。

    水を準備

    ・鍋に水を入れ 煮立たせます。水の量は 染める素材の量に応じて調整してください。

    煮出し

    ・準備した草木を鍋に入れ 弱火で煮出します。色が出るまで 約一時間以上煮続けると良いでしょう。

    時々混ぜて 均等に煮出せるようにします。

    染料を濾す

    ・煮出した後 鍋の中身を不織布や漉し器を使って濾し 液体を別の容器に移します。

    これを二回繰り返すと良いでしょう。この液体が染料になります。

    布や糸の下処理

    ・染める布や糸は あらかじめ洗っておきます。特に 油分や汚れが付いてない状態が理想です。

    媒染(必要に応じて)

    ・特定の色を出すために媒染剤を使用する場合は この時点で媒染処理を行います。

    媒染によって染料と繊維の結合が強まります。

    染色

    ・濾した染料液の布や糸を入れ 中火でじっくりと煮ます。

    染色する時間は 求める色合いによって調整してください。

    水洗い

    ・染色が完了したら 布や糸を取り出して冷水で優しく洗います。この際 染料が流れ出ないように注意しましょう。

    乾燥

    ・最後に 日陰で自然乾燥させます。直射日光を避けることが 色の退色を防ぐポイントです。

    まとめ

    以上が草木染めの植物染料の煮出し方です。

    さまざまな植物で異なる色が楽しめるので 色々な試みに挑戦してみてください!

    今回はここまで。またお会い出来ると嬉しいです。

     

     

  • 草木染め 植物染料の種類 初心者にもわかりやすく解説します。

    みなさん こんにちは! 稲村一子です。

    草木染めにおける植物染料の種類を 解説していきます。

    染料の分類

    がこのタイプの植物染料です。染料自体の色は 淡い黄色~茶系ですが 媒染剤として用いる金属の種類によりいろいろな色に発色します。先に媒染してから染色する方法と 染色後媒染する方法があり 染料によっては先に媒染してから染色した方が良いものもあります。 また同浴染めという方法もあります。

    ・媒染剤・媒染剤で発色固着する染料

    植物染料のほとんどなしで使用する染料

    媒染剤を使わず 酸で発色固着する染料に紅花があります。

    ・還元して発色し 空気酸化で発色する染料

    青を染める藍染がこのタイプです。アクキガイ科の貝に含まれる貝紫も このタイプの染料です。

    ・赤~紫系の色の花 実 葉

    安定で近年植物染料を楽しむ人が多くなり 染料として使われるようになりました。色素成分はアントシアンと呼ばれ 色素は赤ですが 媒染剤により紫~青~緑の色が得られます。色素は不 堅牢ではありませんが 他の植物では得にくい色が染められます。

    ざっとこんな感じです。

    今回はここまで。またお会い出来ると嬉しいです。

  • 紫陽花の水彩画の描き方のテクニック徹底解説します。

    みなさんこんにちは! 稲村一子です。

    今回は紫陽花の水彩画の描き方のテクニック徹底解説しますというテーマでお送りしたいと思います。

    紫陽花はガクアジサイ等 本物もしくは写真を用意します。

    下絵の描き方

    紙はホワイトワトソン等シボのある水彩紙を選びましょう。

    鉛筆でアウトラインを描いても 鉛筆を使わずに描いていってもいいでしょう。

    まあるい形を描いておいて明るい所と白色の所を見ながら ティッシュで抜いてゆきます。

    全体の色味を軽く塗っていき 暗い所はどこかなを考えながら塗ってゆきます。

    構図を考える

    描きたい紫陽花の全体の形や配置を考えます。

    紫陽花は丸みを帯びた形をしているため 全体のバランスを意識しましょう。

    軽く輪郭を描く

    鉛筆で軽く花の輪郭を描きます。

    紫陽花の花びらは重なり合っているため 花びらの形を数個描き 全体の形を捉えます。

    大まかなアウトラインの描写をして 後で詳細を追加します。

    花の中心を描く

    花の中心部分も描き込みます。

    紫陽花の中心には小さな蕊が群れていることを意識し 軽く描いておきます。

    葉を追加する

    紫陽花の周りに葉っぱを描き加えます。

    葉は大きめで 鋸歯状の形を持っているため 特徴的な輪郭を描くことを意識しましょう。

    細部を整える

    全体の形が決まったら 花びらや葉っぱの細かいラインを描き足します。

    重なり合う部分や陰影を意識して 立体感を出すガイドラインを描きましょう。

    消しゴムで調整

    不要な線や重なり過ぎた部分を消しゴムで軽く消して調整します。

    水彩の準備

    下絵が完成したら 水彩絵の具の準備をします。

    色の選び方や混ぜ方や混ぜ方を考えて 描き始めることが重要です。

    色の塗り方

    紫陽花の色は青 紫 ピンク 白などが一般的です。

    花の種類や季節によって色味皮変わるので 参考写真を見ながら選ぶといいでしょう。

    最初のレイヤー

    大きめの筆を使い 淡い色で花弁の基本色を塗ります。

    薄く水で溶いた色を使い 全体に広げます。

    例えば 青紫の色をベースにしたい場合 青と紫を混ぜたものを軽く塗り 花弁の周囲は少し薄い色にします。

    色の重ね塗り

    基本色が乾いたら 更に濃い色を使って影になる部分を描きます。

    これにより 立体感が出てきます。

    花弁の中心や花びらの重なり部分には 濃いめの色を使っていきます。

    細部の描写

    細い筆を使って花弁の縁を際立たせるための細いラインや 模様を描き加えます。

    白い部分を残したり 最も明るい部分に白を加えることで 輝きが増します。

    葉の塗り方

    葉っぱは深い緑や黄緑を使い 最初に淡い色を塗り 乾いた後に濃い色を重ねます。

    葉の筋を描くことで リアルに見えます。

    全体の調整

    全体を見ながら 必要に応じて更に色を加えたり 明るい部分を際立たせることでバランスを取ります。

    まとめ

    水の量を調整することで 色の透明感に変化を持たせることが出来ます。

    自然光の下で作業することで 色をより正確に確認出来ます。

    乾燥した後は 必要に応じてさらに透明な色を重ねることが出来ます。

    これらの手順を参考にして 美しい紫陽花の花の水彩画を完成させてください。

    楽しんで描いていきましょう。

     

    今回はここまで。また会えると嬉しいです。