みなさんこんにちは!稲村一子です。今回は草木染め 植物染料 浸染の基本工程 浸染用媒染液の作り方〈木綿・麻・絹用媒染液)というテーマでお送りしたいと思います。
木綿 麻 絹などは常温で媒染剤を吸収しますので 同じ媒染液を使用します。羊毛の場合は常温では吸収しないため 煮沸して媒染します。木綿や絹用の媒染液では 煮沸すると媒染剤が分解したり うまく吸収してくれません。羊毛用の媒染液は 安定剤 吸収促進剤としてアニノールWを加えます。
*木綿・麻・絹用媒染液
媒染剤は濃いめにした方がよく染まります。木綿 絹とも室温で媒染できますが クロム媒染の場合のみ加熱が必要です。絹は 絹自体が媒染剤を吸収する性質がありますが 木綿自体は媒染剤を吸収しません。通常は後媒染〈染色~媒染)で染めますが 錫とチタンは同浴染の方が適しています。
<アルミ媒染>
・木綿・絹の重さの20~40倍の水に 布の重さの2~10%の酢酸アルミを溶かします。室温で30分媒染します。
・アルミ原液を使う場合は 染色物の重さの10~15%使用します。
<銅媒染>
染色物の重さの20~40倍の水に 染色物の重さの2~10%の酢酸銅を溶かします。室温で30分媒染します。
・銅原液を使う場合は 染色物の重さの10~15%使用します。
<クロム媒染(60~70℃)
・染色物の重さの20~40倍の湯
に 染色物の重さの4~20%の酢酸クロム液を溶かします。60~70℃で30~60分媒染します。
・クロム原液を使う場合は 染色物のくさn重さの10~15%使用します。
<鉄媒染>
・染色物の重さの20~40倍の水に 染色物の重さの10~50の木酢酸鉄を溶かします。室温で30分媒染します。
・酢酸第二鉄を主成分とする鉄原液「浸染専用」が鉄の吸収 発色が優れています。鉄原液「浸染専用」を染色物の重さの10~50%使用します。
<錫媒染〈同浴が適す)>
染色~媒染の繰り返しよりも 染料液に加え 同浴で染めた方が 発色が良く濃くなります。
・染色物の重さの2~10%の錫酸ナトリウムと6~30%のクエン酸を それぞれ5倍の水に溶かし 溶解後混ぜ合わせると白濁します。火にかけて煮沸し 透明に溶解させてから染料液に加えます。安定剤としてアニノールWを加えるといいでしょう。
・錫原液「浸染専用」を使う場合は 染色物の重さの10~50%を染料液に加えます。
<チタン媒染(同浴が適す)>
チタン媒染も 錫媒染」と同様に染料液と混ぜ合わせ 同浴で染められます。
・チタン原液「浸染専用」を 染色物の重さの10~15% 染料液に加えます。安定剤としてアニノールWを加えるといいでしょう。
今回はここまで。またお会い出来ると嬉しいです。
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